ビールを通じて出会う~チャーリー・パパジアン~ 

ビールを通じて出会う~チャーリー・パパジアン~

「君は何のためにビールに関わっているんだい?美味しいビールをよりたくさんの方に飲んでいただきたいからだろう?
君が本当にこの業界の未来を考えたいなら、醸造家が「よし!!明日もっと美味しいビールを造るぞ!!」と思える評価をすることだよ。」

誰かに影響されて今の自分がある。
その中で、クラフトビールを通じて知り合った素敵な方をご紹介して行きたいと思っています。
その一人が
「チャーリー・パパジアン氏(Papazian Charles)」です。
知っている方は知っているでしょうか。「自分でビールを造る本」という自家醸造を推奨する本の著者で、アメリカのBrewers Associationというビール醸造団体の創設者であり、クラフトビールの父と呼ばれる方です。
私は2012年、2016年と2度にわたりチャーリーと会う機会を頂きました。
その場は日本地ビール協会の開催する「International Beer Cup」のビール審査会場です。

私自身、2006年より10年にわたりBeer Judgeとしてビール審査に携わらせていただいております。クラフトビールに関わる人生の中でビールに対し敬意を持ち、好奇心を持ち、誠意をもって「ビールを広めること」を自分のライフワークとしています。
その中で、ビールを学ぶにつれ、醸造・提供における教育・サポート機関の未成熟や歴史的酒流通の考え方の壁、大手ビールとの価格差、ピルスナー以外の一般的認知度の低さなど様々疑問を抱いています。
その疑問を解決し改善することが皆様の手元に素晴らしいビールが届くこととなる。そう信じて日々取り組んでいます。

チャーリーにお会いしてお話しが出来ることは私にとってはどんなアーティストや俳優の方とお会いするより素晴らしく貴重な経験でした。私にとってのスーパースターなわけです(^^)
その方に前回、2016年にお会いした時のことです。
ビールの審査会場の控え室でチャーリーがいらっしゃいました。

「今回の審査はいかがでしたか?」
「そうだね、いろんなビールに出会えたね」
「質問があるのですが、ビールを審査する上でチャーリーが大事にしていることは何ですか?」

「例えば、とても出来が悪いビールに出会ったとしよう。ピルスナーなのにとても酸っぱいビールだ。その時にも真剣に向かいあう。きっと作り手は酸っぱいピルスナーを造ろうとは思っていなかったはずだ。まず、色は?ゴールデンカラーならモルトの選び方は間違えていないだろう。濁りは?香りは?味は酸味以外の評価は?素晴らしい点を見出していくんだ。欠点は目につくかもしれない。でもそればかりにとらわれていては本当に評価することにはならない。もちろん酸っぱいことも伝えて、改善案も出す。その他にも良い点をもっと見つけて評価する。
君はその醸造家に絶望してほしいわけではないよね?
このビールは酸っぱいからダメだ。ではその醸造家はショックでやめてしまうかもしれない。せっかくの才能も摘んでしまうかもしれない。
君は何のためにビールに関わっているんだい?美味しいビールをよりたくさんの方に飲んでいただきたいからだろう?
君が本当にこの業界の未来を考えたいなら、醸造家が「よし!!明日もっと美味しいビールを造るぞ!!」と思える評価をすることだよ。そういう目で審査をしてみなさい。」

この言葉には目からうろこでした。
ビール審査を通してチャーリーの人柄や寛大さに「あぁ、だからこそアメリカのクラフトビールシーンは成長したのだな」と心底思ったのです。

「最近の楽しみはなにですか?」
の質問には
「やっぱり、ビールを造ることだね」
そういった彼の笑顔が忘れられないです。
彼をビールで例えるなら。。。。
私の中のスーパーヒーロー、王道柑橘系アメリカンIPAですな。

そんなこぼれ話も、クラフトビールらしいとこかな、なんて思っています。


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