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Brewery in THE United Kingdom -THE WILDBEER CO, Tiny Rebel-

TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.9(2016)

2022年 11月 14日 10時 02分 投稿 484 Views
目まぐるしく変わる世界のクラフトビール事情。
アメリカを中心に影響し合い新たなムーブメントを形成している中で伝統のエール文化を持つイギリスも黙ってはいない。
スコットランドのBREWDOG の猛攻はクラフトビールファンならば誰もが知る所だが、
ここ数年、新進気鋭のブルワリーが続々と誕生している。今回はその中から日本への輸入も開始された
イギリス「THE WILDBEER CO」、ウェールズ「Tiny Rebel」を紹介する。

ファーメンテーションマジシャン
THE WILDBEER CO

ワイルド・ビアは果樹園と牧草地の広がるイギリス・サマセット地方の美しい田舎にある。イギリスと聞けば伝統的なリアルエールを思い浮かべるビールファンがいたとしても、野生酵母による発酵、バレル熟成、副原料からなる複雑なテイストのビールは既存の概念を変えるには十分なクオリティを持つ。ルールに縛られない発想力と情熱はイングリッシュスタイルワイルドエールの未来を切り開くかもしれない。

Q1. ブルワリーを始めたきっかけは?

ブレットとアンドリューは他のブルワリーで一緒に働いていました。その頃から野生酵母とバレルエイジを用いたクリエイティブなアイディアを持っており、それがブルワリーを始めたきっかけです。ブレット27 歳、アンドリュー34 歳でした。野生酵母を使うことに焦点を置いたブルワリーはイギリスには他に無く、大変刺激的な先駆けとなりました。

Q2. 影響されたビールや醸造士はいますか?

Modus Operandi を作った時のキーワードが“バレルエイジ、ブレンド、野生酵母”であったように、私たちがやりたいという思いからアイディアが生まれます。Jolly Pumpkin’s La Roja やGales’ Prize Old Ale 等にインスパイアされたビールもあります。ベルギーの偉大なランビックにもインスパイアされましたし、アメリカのサワービールの人気にも影響されました。さらに、サイダー、ウィスキー、チーズの造り手といったじっくり熟成させる事により驚きのフレーバーを作り出すビール業界以外の人々にも影響されました。

Q3. ブルワリーをやっていて大変な事はなんですか?

沢山のオーク樽でビールを寝かせている為に常に場所が不足して います。このようなブルワリーは成長するのが難しいのですが、私 達は幸運にも急成長する事が出来ました。しかし需要に答えるだ けの十分なビールを作る事はとてもむずかしく、もし出来たとしても これ以上置き場がないのです。

Q4. 今後のブルワリーの展開を教えて下さい。

2カ所目の醸造所をオープンしたいと思っています。今のブルワリーで は更に沢山の樽を寝かせ、新しいブルワリーではペールエールやセゾ ンのような熟成をそこまで必要としないビールを作れたらと思います。


小さな反逆者
Tiny Rebel

タイニーレベルは2012 年から醸造を開始した正にネクストジェネレーションと呼べるブルワリーだ。運営するオフィシャルバーは『The Best New Pub in Britain』にも選ばれ、ポップでキャッチーなキャラクターアイコンは勿論の事、HADOUKEN なんてラベルを見せられれば日本人なら否が応でも反応してしまう事だろう。そして見かけとは裏腹にしっかりとした造り、フルフレーバーなテイストは国内外のビールマニアの舌を唸らせている。

Q1. ブルワリーを始めたきっかけは?

ブルワリーを始めたのは純粋にビールが好きだからです。ガレス (ヘッドブルワー)と私(ブラッド)が父のガレージで週末にホー ムブリューイングを始めたのは数年前で、当時ガレスは電気技師、 私は機械技師として職についていました。ガレージで沢山作りす ぎて飲みきれず、家族や友人、ビールマニア達にあげていました。 自分たちのビールを飲んだ人達からの好評ぶりをみてニューポート 初のマイクロブルワリーを作ることを思いつきました。それがガレス 26 歳、私が22 歳の時のことです。

Q2. 影響されたビールや醸造士はいますか?

イギリスにはカスクエールという非常にユニークなものがあり、私 達は伝統的なスタイルのビールをたくさん飲んで育ちましたが、グ ローバルにビールを探求しはじめて、初めて私達に情熱や好奇心 が芽生えました。幸運な事に私達はイギリスで流行る前にアメリカ やベルギーやドイツの素晴らしいビールを手に入れる事ができまし た。そこで私はブルワリーのスペックよりも原材料の方がビールに より大きな影響を与えるという考えに至りました。

Q3. ブルワリーをやっていて大変な事はなんですか?

どんどん増えていく需要に追いつく事です! ブルワリーをやっていく 事は大変なハードワークですが、タイニー・レベルのスタイルとして どんな大変なこともできる限り楽しむようにしています。

Q4. 今後のブルワリーの展開を教えて下さい。

現在のブルワリーでは手狭になっているので、大きなブルワリーと バー、レストランの複合施設を私達の終の棲家となるニューポート に建設する事に目下注力しているところです。最終的な目標はシ ンプルですが、ビールについて人々に広める事、そして素晴らしく エキサイティングなビールを作り続けていく事です。

 

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