
24 JUNE 2026 vol.132
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「毎日飲みたいビール」の答えの一つがセゾン

京都醸造/奈良醸造「FUNCTION」
毎日飲みたいビール。その答えの一つがセゾンだ。
クラフトビールを飲み始めた頃、多くの人はホップに魅了される。
IPAの苦味。
ヘイジーIPAのトロピカルな香り。
ダブルIPAの圧倒的な存在感。
しかし、ビールを飲み続けるほどに気付くことがある。
「毎日飲みたいビールは別にある」と。
その答えの一つがセゾンだ。
ベルギー南部の農家で生まれたセゾンは、本来、農作業の合間に喉を潤すためのビールだった。
派手さではなく飲みやすさ。
刺激ではなく奥深さ。
そして何より食事とともに楽しむことを前提としている。
だからこそ今、日本のクラフトビールシーンでもセゾンが再び注目されている。
今回はTransporter編集部が選ぶ、日本を代表するセゾン5選を紹介したい。
いまさら聞けないクラフトビール基本の「キ」
「Saison/フランス語で「季節」」とは、ベルギー南部で伝統的に造られているビールのスタイル、夏に飲むために冬の農閑期に仕込まれたビールです。1844年から造られている伝統的なセゾンがあります。そのビールが 〈Saison DuPont Beer〉と言うビール。詳細はhttps://beerconnoisseur.com/beer/brasserie-dupont/saison-dupont/をご覧ください。
- いわて蔵ビール 1918年(大正7年)創業の老舗蔵元「世嬉の一酒造」が1995年に立ち上げたクラフトビールブランド
このビールを単なるセゾンとして語ることはできない。
岩手の風土。
日本の食文化。
そしてクラフトビールの自由な発想。
そのすべてが詰まっている。
山椒が持つ爽やかな柑橘香。
心地よいスパイス感。
ドライな飲み口。
ベルギーで生まれた農家のビールが、日本に渡り、日本独自のスタイルへ進化した象徴的な存在である。
まさに「ジャパニーズ・セゾン」と呼ぶべき一杯だ。

- 奈良醸造
- 日本の新世代クラフトビールを代表するセゾン。
奈良醸造らしい自由な発想と繊細な設計が共存している。
酵母由来のフルーティーな香り。
軽快な酸味。
柔らかな口当たり。
クラシックなセゾンを尊重しながらも、現代的な感性で再構築された一杯だ。
「セゾンは古いスタイル」というイメージを覆してくれる。

- 大山Gビール
- 鳥取の名ブルワリーが造る、食中酒として完成されたセゾン。
華やかさを追求するのではなく、料理との調和を大切にしている。
魚介類。
焼き鳥。
和食全般。
どんな料理とも自然に寄り添う。
ベルギーの伝統を理解しながら、日本の食文化に落とし込んだ秀逸な一本だ。
飲み終えた時に感じるのは派手な印象ではなく、「また飲みたい」という気持ちである。

- Shiga Kogen Beer
- 日本のセゾン文化を語るなら、このビールは外せない。
志賀高原ビールが長年造り続けてきた代表作のひとつ。
ベルジャン酵母由来のスパイシーな香り。
ほのかな柑橘感。
そして驚くほどドライな飲み口。
派手なホップに頼らず、発酵そのものの魅力を最大限に引き出している。
グラスを重ねるごとに美味しくなる。
そんな不思議な魅力を持った一杯だ。
日本におけるセゾンの教科書と言っても過言ではない。

- 京都醸造
- 京都醸造が長年取り組んできたベルジャンスタイルの代表作。
春夏秋冬シリーズの中でも、この「春」は特にセゾンらしさが際立つ。
爽やかな香り。ドライな飲み口。そして繊細な余韻。
京都らしい上品さとベルギービールへの深い敬意が感じられる。
日本のセゾン文化を語る上で欠かせない存在だ。

Transporter的視点 なぜ今、セゾンなのか
なぜ今、セゾンなのか
アメリカでもヨーロッパでも、近年はラガーやセゾンが再評価されている。
理由は単純だ。
飲み疲れしないから。
そして料理とともに楽しめるから。
クラフトビールは時に新しさを追い求める。
しかし本来は地域の暮らしの中にある飲み物だった。
志賀高原ビール。
大山Gビール。
奈良醸造。
京都醸造。
いわて蔵ビール。
この5つのブルワリーに共通するのは、流行を追いかけるのではなく、自分たちの土地や文化をビールで表現していることだ。
セゾンは決して派手なスタイルではない。
だが、その土地の個性やブルワーの思想が最も表れるスタイルの一つである。
IPAの次に何を飲むべきか。
もしそう聞かれたら、Transporterは迷わずこう答える。
「セゾンを飲んでほしい。」
そこにはクラフトビールの原点と未来、その両方が詰まっている。
※このテキストは編集部が原稿を構成しています。写真や資料の引用についてはその引用先を明確にして、細心の注意を持って情報を取り扱っていますが、不備な点等 ございましたら何なりとご一報ください。訂正、又は削除致します。
