
19 JUNE 2026 vol.125
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ダイヤモンドブルーイングがコロナ禍で客足大幅減、経営改善せず
熊本のクラフトブルワリー、株式会社ダイヤモンドブルーイングは2026年6月5日に熊本地裁から破産開始決定を受けました。負債総額は約3億6,600万円、債権者は138人と報じられています。

破綻した主な理由
❶ コロナ禍で飲食事業が大打撃 ダイヤモンドブルーイング(2018年創業)は醸造だけでなく、「BREWERY KAEN」や「World Beer Terminal KAEN」など飲食店事業も積極展開していました。しかし2020年以降のコロナ禍で来店客が激減し、収益構造が大きく崩れました。
❷ 先行投資が重荷になった 同社はクラフトビール製造拡大や飲食店展開のために、 増資 クラウドファンディング 金融機関からの借入 を活用しながら成長を目指していました。ところが、売上回復が投資スピードに追いつかず、借入負担が重くなりました。
❸ 債務超過から抜け出せなかった 各種給付金やコロナ融資を利用したものの、2021年8月期には債務超過へ転落。その後も赤字が続き、資金繰り改善に至らなかったとされています。
❹ 店舗閉鎖でも資金繰り改善せず 2024年にはビアホール3店舗を閉鎖し、EC販売へのシフトを進めましたが、金融債務の負担が大きく、最終的には旗艦店「World Beer Terminal KAEN」も閉鎖。事業継続が困難になりました。

設立時300万円の資本金を1億5678万円まで増資 負債約3億6600万円 <東京商工リサーチ>
Transporter的な視点で見ると ダイヤモンドブルーイングは単なる「クラフトビール会社」ではありませんでした。
熊本産農産物の活用 規格外作物のアップサイクル 熊本大学や研究機関との酵母研究 海外輸出 「ビールは農業だ」という理念 など、地方発クラフトビールの新しいモデルを目指していたブルワリーでした。
ただ、近年のクラフトビール業界では 「醸造設備投資」 「飲食店運営」 「コロナ融資返済」 の三重苦が多くのブルワリーを苦しめています。 ダイヤモンドブルーイングも、「ビジョンや商品力の問題」というより、急成長を目指した投資とコロナ後の資金繰り悪化が重なったケースと見るのが実態に近いでしょう。

これは1社の倒産ではなく、日本のクラフトビール業界全体が抱える「成長と資金繰り」の課題を象徴する出来事だからです。 信じるか信じないかはあなたの捉え方次第です。

この「TAJI JARNAL」とマークされているテキストは 本誌編集長田嶋伸浩が執筆しております。

【略歴】
2013年よりクラフトビール専門誌『TRANSPORTER BEER MAGAZINE』発行人となる。
2017年ベルギー発修道院ビール『CHIMAY』と契約、ジャパンマーケテングを担当。その後もクラフトビール業界において幅広く活動、会社顧問商品開発、店舗開発,コンサルティング、ブランドプロデユース、デザイン、広告、関連の仕事を数多く行なっている。
2018年伊勢角屋麦酒顧問就任
2019年FAR YEAST BREWINGアドバイザリー就任
2021年鎌倉ビール顧問就任
FAR YEAST BREWING TOKYO 店舗開発
伊勢角屋麦酒 八重洲店・新宿店・新橋店 店舗開発
株式会社なんつね飲食部門オリジナルビール企画店舗監修
BLACK TIDE BREWING 合同会社 代表社員
株式会社FUKUOKA CRAFT 代表取締役
株式会社ライフコーポレーションでのオリジナルビール企画、デザイン。
スーパーマッケット オオゼキでのオリジナルビール企画
株式会社RETTY でのクラフトビールイベント企画。
株式会社日テレ7でのオリジナルビール企画、アドバイザリー。
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