The Editor-in-Chief’s Summer Vacation Memories—and, for Some Reason, Craft Beer.

red hot chili peppers – scar tissue

「編集長の夏休みの思い出と、なぜかクラフトビール。」最終回 最後まで読んで頂きありがとうございます

2013年 TRANSPORTER BEER MAGAZINE 創刊

そして、2013年。趣味だったビールが、仕事になった。  

振り返ってみると、僕は長い時間をかけてアメリカのクラフトビールを見てきた。

まだクラフトビールという言葉さえ 知らなかった頃。 「格好いい」という理由だけでDead Guy Aleを買った。 苦くて飲めなかったIPA。 少しずつ美味しいと思えるようになったビール。 Brooklyn Lager。 Sixpoint。 Blind Tiger。 Stone。 Dogfish Head。

そして、日本のPOPEYE、蔵くら、Baird、うしとら。 気づけば、毎年アメリカへ行っていた。

ブルワリーを訪ねる。 パブへ行く。 スーパーで知らないビールを探す。 少しずつ、クラフトビールの沼に沈んでいった。 当時のアメリカは、クラフトビールがものすごい勢いで成長していた。

気がつくと クラフトビール沼に沈んでいった。

今振り返っても、まさに「無双」の時代だったと思う。

そして2013年春。 「Transporter Beer Magazine」を創刊した。

当時の仕事はアパレルブランドとファッションスタイリスト。 クラフトビールは、まだ趣味だった。

「もっとビールのことを知ってもらいたい。」

「こんな面白い世界があることを伝えたい。」

そんな思いで、自費出版のような感覚で3,000部を作った。

雑誌を抱えて、ビアバーを一軒ずつ回った。 最初の配布先は、30店舗くらいだったと思う。

中目黒 Baird Taproom。

両国 POPEYE。

新宿 Watering Hole。

茅ヶ崎 Hopman。

神田 DevilCraft。

 大阪 enibru。

下北沢 うしとら。

そのほかにも、本当にたくさんの店に置いてもらった。 ありがたいことに、創刊号から広告を出してくれる店もあった。 当時はまだ業界が狭かった。 だから、Transporterという名前もすぐに広がっていった。 ただ、創刊号は今見ると本当にひどい。 構成も下手。 誤字脱字も多い。 それでも、みんな怒らずに、温かく見守ってくれた。 

今でも感謝している。 そして、創刊してすぐに夏が来た。 またアメリカへ行った。 ブルワリーへ行った。 ビールを飲んだ。 写真を撮った。 人と話した。 また日本へ帰ってきた。 そんな日々が始まった。

この頃もまだ、自分ではクラフトビールを「趣味」だと思っていた。

まさか、その後20年以上、この世界にいることになるとは思っていなかった。

夏になると思い出す。

なぜか、僕の人生には夏が多いし、良い思い出より悪い思い出の方が多いけど夏になると少しのいいことから始まることが多かった記憶。 高校生の夏。 Mt. Hood。 スノーボード。 初めてのアメリカ。 ドクロの描かれたビール。 カナダ。 バンクーバー。 ニューヨーク。 Brooklyn。 Sixpoint。 Blind Tiger。 そして、クラフトビール。

あの頃は、それぞれが別々の出来事だと思っていた。

でも、今振り返ると全部つながっている。 一杯のビールから始まったわけではない。 一本のビールとの出会いが、すぐに人生を変えたわけでもない。

ただ、毎年の夏に少しずつ「知らないもの」に出会った。

そして、気がつけば、その積み重ねがTransporterになっていた。

だから今回は、夏休みの思い出を書いてみた。

クラフトビールの話をしようと思ったのに、気づけばスノーボードの話になっている。 人生の話をしているのに、なぜかビールが出てくる。 それが僕にとってのクラフトビールなのかもしれない。 そして、ここからが本当の意味で、僕がクラフトビール業界に入っていった時期になる。

photo by TAJI

続きは、また夏に。 Transporter Beer Magazine Special Story

「編集長の夏休みの思い出と、なぜかクラフトビール。」

全10回。 これはクラフトビールの歴史ではない。 ひとりの人間が、気づかないうちにクラフトビールの歴史の中へ入っていった記録である。

田嶋伸浩

2013年よりクラフトビール専門誌『TRANSPORTER BEER MAGAZINE』発行人となる。
2017年ベルギー発修道院ビール『CHIMAY』と契約、ジャパンマーケテングを担当。その後もクラフトビール業界において幅広く活動、会社顧問商品開発、店舗開発,コンサルティング、ブランドプロデユース、デザイン、広告、関連の仕事を数多く行なっている。
2018年伊勢角屋麦酒顧問就任

2019年FAR YEAST BREWINGアドバイザリー就任
2021年鎌倉ビール顧問就任
FAR YEAST BREWING TOKYO 店舗開発
伊勢角屋麦酒 八重洲店・新宿店・新橋店 店舗開発
株式会社なんつね飲食部門オリジナルビール企画店舗監修
BLACK TIDE BREWING 合同会社 代表社員
株式会社FUKUOKA CRAFT 代表取締役
株式会社ライフコーポレーションでのオリジナルビール企画、デザイン。
スーパーマッケット オオゼキでのオリジナルビール企画
株式会社RETTY でのクラフトビールイベント企画。
株式会社日テレ7でのオリジナルビール企画、アドバイザリー。

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