transporter

AMERICAN BEER COLUMN #19 -「アメリカ最先端を楽しむ」編-

TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.26(2020)

2022年 11月 14日 10時 03分 投稿 348 Views
 三寒四温。暖かい日が増えてきましたね。日米親善を祈念され1912 年に当時の大統領夫人と日本大使夫人とでワシントンDC のポトマック河畔に植樹された桜は、毎年全米桜祭りが開かれ、多くの人にも桜を愛でる楽しさを届けています。日本人なら「桜=お花見=宴会」ですが、残念なことに、アメリカでは公園などでの公共の場所での飲酒はNG。アメリカ人はホームパーティーやご自宅の裏庭やテラスを使いながら、春を満喫しながら気軽にお酒を楽しんでいることも多いようです。皆さんはどこで楽しみますか?

<ヘルシー志向で盛り上がる!>

アメリカでのトレンドは、ヘイジービールだけでなく、ラガー、特にメキシカンラガーが大流行中。各社発表の2020 年展開予定マーケティングプランには、ラガー、メキシカンスタイルラガーが多く並んでいます。その背景にあるのは、ヘルシー志向から来る、低カロリー低アルコールの流れ。さらりと気軽に飲めるスタイルが大きな支持を集めており、各ブリュワリーがビールに加えて、競うようにサトウキビ由来のお酒Hard Seltzer(ハードセルツァー)やプロバイオティクス入りのお酒Kombucha(コンブチャ)を次々と発売。スーパーでもクラフトビールと共に、セルツァーやコンブチャ専用のコーナーがあるほど、人気沸騰中。日本では弊社が昨年、初輸入しましたが、メディアでコンブチャやセルツァーの記事が掲載されるなど、注目を集めています。「ラガービール」と「セルツァー」と「コンブチャ」は「流行の最先端アイテム」です!

 

<缶入りビールで盛り上がる!>

この数年、缶商品が圧倒的に多くなり、魅力的なパッケージが目を引くようになりましたね。缶ビールは小さな樽。品質保持や輸送効率の点からも流通は増えています。ところで、最近、アメリカビールは、小さい缶(12oz/355ml)よりも大きめの缶(16oz/473ml)でのラインナップが増えていることにお気づきですか?現在のアメリカでの缶入りビール市場は、大きい16oz缶が主流。ポイントはこの量。弊社直営のAntenna Americaではパイントグラスでご提供していますが、12oz 缶の場合、アメリカビールに欠かせない泡も合わせて(泡は必須!)キッチリ1杯に収まり、12oz は空缶になります。一方で16oz の場合、プロ仕様に注ぐとグラスに入るのは2/3 程度の為、入りきらなかったビール缶がテーブルに残ります。グラスを口に運んだお客様からの「このビールおいしい!」という声に反応した隣の席のお客様がチラッと見たときに目に入るのは、12oz 缶の場合、グラスに入るビールの液体のみ。何の商品が「おいしかった」かは聞かないとわからないですね。一方の16oz 缶の場合、グラスだけでなくテーブルの上に「缶」‼そうです。飲食店でもビールを注ぐハンドル以外に広告宣伝効果を上げられることも、16oz が選ばれる大きな理由の一つです。もちろん12oz はお手軽サイズですし、いろいろ楽しみ方がありますね!そんなウンチクも語りながら、色々なビールを並べて楽しんじゃいましょう!

今日もおいしい一杯に乾杯!

 

大平 朱美
akemi ohira
( 株) ナガノトレーディング 代表取締役
アメリカンクラフトビール冷蔵管 理のパイオニア。アメリカ食文化 発信基地Antenna America(品 川・横浜・関内)を展開。夫は 創業者 Andrew Balmuth。
     

その他の記事