https://www.oktoberfest.de/en/information/package-for-the-Oktoberfest


秋になると、日本各地で「オクトーバーフェスト」が始まる。

大きなテント。ドイツビール。ソーセージ。プレッツェル。音楽。

そして乾杯。

「ドイツのビール祭り」と聞けば、多くの人が思い浮かべる光景だ。

でも、一度立ち止まって考えてみたい。

日本で開催されているオクトーバーフェストは、本当に“オクトーバーフェスト”なのだろうか? 

それとも、ドイツをテーマにしたビアフェスなのだろうか?

本場のオクトーバーフェストは「ビールから始まっていない」

ミュンヘンのオクトーバーフェストが始まったのは1810年。 

きっかけは、バイエルン王太子ルートヴィヒとテレーゼ王女の結婚だった。

市民も参加できる祝祭として競馬大会が開催された。

場所は現在のTheresienwiese。

公式サイト:https://www.oktoberfest.de/en/information/package-for-the-Oktoberfest

https://www.muenchen.de/en/sights/attractions/theresienwiese

そう。最初からビール祭りだったわけではない。 

競馬。農業祭。遊園地。音楽。食事。地域の人々が集まる場所。

そこに徐々にビールが加わっていった。つまり、「祭り」が先にあり、「ビール」が後から入ってきた。

これが本場のオクトーバーフェストだ。

では、日本はどうなのか?日本の「オクトーバーフェスト」を見てみる。

ドイツビールを輸入する。ドイツ料理を出す。ステージを作る。音楽を流す。テーブルを並べる。

ビールを販売する。

もちろん、それ自体は楽しい。

しかし、その構造を見ると、「ビールを飲んでもらうためのイベント」になっているケースが多い。

つまり、本場:祭り → ビール

日本:ビール → 祭り 

この順番が逆なのだ。

だから「ビアフェス」と呼ばれても仕方がない

https://www.oktoberfest.de/en/information/package-for-the-Oktoberfest

もちろん、日本のオクトーバーフェストを否定するつもりはない。

むしろ、日本にドイツビールやドイツ文化を広めてきた功績は大きい。

普段クラフトビールを飲まない人でも、「オクトーバーフェストだから行ってみよう」となる。

そして初めてドイツビールを飲む。

ソーセージを食べる。

ドイツ音楽を聴く。

これは立派な入口だ。

問題は、「そこで終わってしまっていないか?」ということだ。

ビールを飲む場所から、「文化を体験する場所」へ

https://www.oktoberfest.de/en/information/package-for-the-Oktoberfest

本場のオクトーバーフェストには、「今年もあの祭りに行こう」という地域の文化としての積み重ねがある。

ミュンヘンの人にとって、オクトーバーフェストは単なるビールイベントではない。

街の年中行事だ。家族で行く。 友達と行く。仕事仲間と行く。 

毎年同じ場所で会う。 

民族衣装を着る。食べる。遊ぶ。そして飲む。

ビールはその 体験の中心にあるけれど、体験のすべてではない。

日本には、世界に誇れる「祭り文化」がある。

https://www.chichibu-matsuri.jp/yomatsuri/

夏祭り。日本にも「祭り」はある

ここで、日本のことを考えてみたい。

秋祭り。縁日。神輿。盆踊り。花火。屋台。地域の食。音楽。

そして、そこに人が集まる。

日本人は、「祭りに行く」という文化をすでに持っている。

だったら、日本のオクトーバーフェストも、ドイツの祭りをそのままコピーする必要はないのではないか。

「ドイツっぽさ」を再現するだけでは、文化にならない

ドイツビール。ドイツ料理。ドイツ音楽。民族衣装。それだけでは、「ドイツ風イベント」から抜け出せない。

本場のオクトーバーフェストが200年以上続いているのは、ドイツっぽいものを並べているからではない。ミュンヘンの街の歴史と、人々の生活に組み込まれているからだ。ここには大きな違いがある。

 日本版オクトーバーフェストをつくるなら

例えば、地域のブルワリー。地域の農家。地元の飲食店。音楽。子どもが遊べる場所。地域の文化。日本の祭り。

そしてクラフトビール。 

そんなものを組み合わせて、「秋にこの街へ行く理由」をつくる。

それができれば、単なるビアフェスから一歩進める。

「ビールを売るイベント」から「人が戻ってくるイベント」へ

クラフトビール業界では、「何リットル売れたか」「何杯売れたか」「何人来場したか」という数字がどうしても重要になる。もちろんビジネスだから当然だ。

でも、イベントを長く続けるなら、もう一つ重要な数字がある。

「去年も来た人が、今年も来たか?」 

そして、「来年も来たいと思ったか?」だ。

これは売上だけでは測れない。でも、文化になるイベントには必ず存在する。

オクトーバーフェストから学ぶべきなのは「ビール」ではない。本場から学ぶべきなのは?

「ドイツビールをたくさん売る方法」ではない。

むしろ、「どうやって200年以上、人が戻ってくる祭りを作ったのか」ということだ。

そして、その答えは意外とシンプルなのかもしれない。

人が集まる理由をつくる。

一緒に楽しむ理由をつくる。 

毎年戻ってくる理由をつくる。

そこにビールがある

日本のオクトーバーフェストは、まだ完成していない。

僕は、日本のオクトーバーフェストを「偽物」と言いたいわけではない。

むしろ逆だ。日本には日本のオクトーバーフェストを作るチャンスがあると思う。

ドイツの祭りをコピーするのではなく、日本の祭り文化とビール文化を掛け合わせる。

ドイツのオクトーバーフェストが、「ミュンヘンの文化 × ビール」

なら、日本版は、「日本の祭り × クラフトビール」でもいい。

そして、それが10年、20年、50年と続けば、いつか誰かが、「昔から日本には、この祭りがある」と言うようになる。

その瞬間、「ビアフェス」は「文化」に変わる。

ビールを売るだけなら、イベントは終わるが、文化をつくれば、人はまた戻ってくる。

日本のオクトーバーフェストに必要なのは、もう一杯のビールではなく、「また来年も来たい」と思わせる理由なのかもしれない。 

いまさら聞けない「オクトーバーフェスト」の商標

「オクトーバーフェスト」という名称については、欧州連合(EU)などでミュンヘン市が一部の商品・サービス区分で商標登録しています。国内の商標登録は株式会社ビー・エフ・シー(https://www.bf-c.co.jp/)が権利者になっています。「オクトーバーフェスト」の文字や、地名を組み合わせた名称(例:「横浜オクトーバーフェスト」など)の使用については注意が必要です。。詳細な確認は特許情報プラットフォーム〈 J-PlatPat〉等をご確認ください。

 

海外〈oktoberfest〉情報につきましては下記サイトから正確な情報を引用させていただいています。

公式サイト:https://www.oktoberfest.de/en/information/package-for-the-Oktoberfest

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