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『クラフトビールを学ぶ旅』 -From issue 22-

全国の気になるクラフトビール醸造所を巡り、その魅力や驚きをリポートします TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.22(2019)

2022年 11月 14日 10時 02分 投稿 23 Views

 

「訪れた場所」
Repubrew

静岡県沼津市JR 沼津駅前に2017 年4 月OPEN したブリューパブ。 健全な発酵と健全な醸造を基準と しながらも挑戦的なレシピやコラ ボレーションにも積極的にトライ している。西洋料理を中心とした フードペアリングが楽しめるのも魅力。
【Republic + Pub + Brew】
火~金 Lunch 11:30-14:00
Dinner 17:00-23:00
土・日・祝日 13:00-23:00
月 定休日(月曜日が休日の場合、 火曜日となります)
静岡県沼津市大手町2-1-1 ポルト沼津B1
☎ 055-939-8877

「ビールを造っている人」
畑 翔麻( はた しょうま)

高校卒業後、発酵学に興味があり、 東京バイオテクノロジー専門学校 に入学。在学中にアルバイトでバー テンダーを経験。三年生の頃にイ ンターンシップで参加した風の谷 のビールを展開する酪農王国( 株) にて製麦や醸造にはじまり、瓶詰 めから出荷作業といった製品管理 に至るまでを体験。卒業後も同社 にてビール造りに関する様々なテ クニックとプロダクションを学ぶ 事に。そして2017 年秋、満を持 して自らが代表兼ブルーマスター を務めるRepubrew を設立。

静岡県沼津市。日本を代表する漁場として有名な 駿河湾を臨む伊豆半島の西の付け根。自然の恵みが もたらす豊かな食文化とその景勝美もさる事ながら クラフトビールとも縁もゆかりもある街。今日の日本 のクラフトビールのムーブメントを牽引してきた* ベ アードビールは今から数えること19 年前に沼津港近 くに構えた小さな醸造所からその歴史をスタートし、 同ブリュワリーにて経験を積んだブリュワーが立ち上 げた** 沼津クラフトや今回取材に訪れたRepubrew と、既に第二、第三の波が流れはじめている。一地 方の小さな港街にこれまでのクオリティを有するブ リュワリーが複数存在することはごく稀ではあるの だが、代表の畑氏に「沼津」という土地を選んだ理 由から尋ねてみた。

『何故この場所で始めたかと言う と、以前アメリカの西海岸はカリフォルニアを中心に 旅をした時に訪れた海辺にあるブリューパブがどれ もとても印象的で。その旅で得た体験を通じて自分 の作りたいブリューパブの場所も海の近くにと考える 様になりました。』続けて『元々、クラフトビールの 会社を立ち上げる計画は19 歳のころからの目標でし たが( まだ未成年でしょ!っと突っ込みを入れたくな るところですが…) そのきっかけは高校生時代のアル バイトからです。飲食業に従事する者として重要な サービスや接客についての基本を学ぶと同時に、ワ インソムリエや利き酒師といった先輩方からの指導 を通じて「我々が提供するお酒がどの様に造られて いるか?」といった醸造についても強く興味を抱く 様になりなした。やがていつか自分が独立した時に は、ワインや日本酒の蔵に充実した料理とサービス を提供するお店を作ろう!と心に決めました。進学し 醸造についてより深く学ぶに連れ、一番面白いと魅 力を感じたのがクラフトビールの世界。在学中にも お世話になった*** 風の谷ビールでのインターンシッ プをきっかけにブリューパブがより具体的な目標へと なったのです。』しかしまだ若い青年が実際に醸造所 を立ち上げるとなると大変では?の質問に

『一番は 資金調達の面で苦労しましたね。大学卒業後も風の 谷のビールで働きながら、空いた時間は更に別のア ルバイトをして資金を蓄え、ブリューパブをオープン する理想の場所を見つけるためにも妥協せず長い時 間をかけて探しました。場所が決定し、施工が始まっ てからも工事費用を節約するために出来る所は全て 自分達でやりました。例えば4 坪プレハブ冷蔵庫を ネットで見ながら組み立てたり(途中見兼ねた職人 さんからのアドヴァイスも受けつつ)、タップを自分 達で取り付けたりもしました。より専門的なブリュ ワリーの配管の素材や図面などは自分達で揃えて用 意したものを技術ある職人さんにお願いしました… 今となっては全てがいい経験でしたね!オープンの 2ヶ月前までは前職での勤務を継続してビールを作っ ていましたし、二足の草鞋状態。醸造の要であるプ レミア社のステンレスシステムの設備は購入からリ リースまでに1 年かかりました。

最後に今後の展開を尋ねると『Repubrew とは Republic+Pub+Brew を掛け合わせた造語なのです が、それぞれのキーワードを抱きここへ集う様々な 人達が我々の造るビールやサービスを通じて接点を 持ち、気軽に交流できる場所を提供したいと考えて います。お客様との関係のみならず、他のビールメー カーや他のお店の方々とのコラボレーションをも含む 境界線を越えた自由な空間です。最高品質のビール を造る事は常に考えていますが静岡県の他の飲食店 にもRepubrew のビールが繋がっていると最高ですね!』と答えてくれた。今現在、醸造タンクを増設 中の彼らに更なる新しいクラフトビールの未来を期待しよう。

* べアードブリューイング:現在の日本のクラフトビールの潮流を作ったであろう醸造所の一つ。現在は同じ伊豆半島の修善寺へと醸造所を移設。
** 沼津クラフト:2016 年に設立された柿田川ブリューイングにより「SLOW BEER SLOW LIFE」をコンセプトに造られる高品質なビール。
*** 風の谷ビール:伊豆の恵まれた自然の中で安全、美味しさにこだわったオーガニックビールをメインに展開する醸造所。

□ 恒例イベントは?

婚活イベントが盛況です!

□ Repubrew おすすめのビールは?

一番好きなビールはオーソドックススタイルのビールです。ケルシュや、ベストビター、クリームエール、セゾン、スタウト。飲むのが好きなのはピカピカのIPA、Hazy IPA、バレルエイジしたスタウトやサワー類です。一番美味しいと思うビールは「タダで飲めるビール(笑)』です。

□これからブリュワリーを立ち上げる人にアドバイスをするとしたら?

アドバイスはありませんが、同じような形態が増えることは望ましく思いません。コンセプトがしっかりとあり、より個性が感じるブルワリーが増える事が望ましいです。

 

     

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