1 BEER × 1 FOOD
TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.7(2015)
せっかく家でゆっくりビール飲むんだし、なんだかツマミの1つも欲しい。 レシピ本を見てまで作りたくは無いけれど、一手間だったらかけてもいい。 そんなあなたに・・・
“ 酒坊主s t y l e ”
簡単レシピで最高のツマミ !揚げゴーヤの梅おろし
ゴーヤの身やワタの苦みが程よく、ピルスナーではゴーヤの苦みが引き立ち、IPA ではビール本来の苦みをより際立たせる。油気と梅の塩味により重すぎないセゾンと合わせても複雑で面白い。大根おろしのサッパリ感も相まってすぐに2口目を運びたくなる。梅おろし以外にも好みでオリジナルソースを合わせてもいいし、最終的には揚げゴーヤに塩のみでも美味い。季節によってゴーヤ以外にもナスやズッキーニなど他の野菜に変えてもいいだろう。
材料
ゴーヤ、梅干し、大根
胡麻(お好みで)、海苔(お好みで)、大葉(お好みで)
作り方
① . ゴーヤを適当な大きさに切り、ワタを取り除かず170°前後に熱した油で中の種がカリカリになる程度に揚げる。
※苦手な場合はワタを取り除く
② . 適度なスナップでリズミカルに梅干しを叩き、腕が疲れない程度に大根も下ろす。
③ . 盛り付ける、お好みで胡麻・刻み海苔・大葉など薬味もドーンと添えて。
Point 揚げるのを面倒くさがらない!
■酒坊主
独創的な料理と共にボトル替わりによるバラエティ豊かなクラフトビールの数々と洗練された銘柄の日本酒をラインナップ。クラフトビールファンが日本酒ファンに、日本酒ファンがクラフトビールファンへとクロスオーバーしていく空間は正にSAKERIA。オーナー前田 朋のフックの効いた料理はクラフトビール界・日本酒界共にファン多数。
東京都渋谷区富ヶ谷1-37-1 ロナーYSビル 2F
TEL:03-3466-1311
営業:月〜土16:00 ~ 23:00 日祝日14:00 ~ 21:00
不定休
“うしとらs t y l e ”
焼肉のタレが必殺アレンジでビアマッチング 漢のラム野菜炒め
ただの肉野菜炒めと侮る無かれ、ただでさえ万能な焼肉のタレだが柑橘果汁の爽やかさと少量のナンプラーによる発酵感がプラスされたことでより奥深い味わいに。アメリカンホップ系のホッピーなペールエールならば柑橘の相乗効果で食欲増進間違いなし、ラム独特の香りとクミンのスパイシーさが混ざり合って軽めのアンバーエールとも相性抜群。残った野菜はキムチの素7塩麹3で漬けてまろやかキムチに。辛みが穏やかで発酵感や乳酸感もあるのでアメリカンベルジャンや優しいサワーエールにも合う。おススメはヤッホーブルーイング「僕ビール君ビール」と共に。
材料
ラム、焼肉のタレ、柚子果汁(レモンなどでも代用可)、ナンプラー
野菜(今回はナス・ピーマン・パプリカ・玉ねぎ・もやし・パクチー)
作り方
① . 焼肉のタレ7、柚子果汁2、ナンプラー1で合わせダレを作る。
② . ラムと野菜を適当な大きさに切る。(ラムはブロック買いだと厚さを調節できるので◎、塩、あればクミンパウダーも一振る)
③ . ラムにサッと火を通し取り出す、その油で火の通りにくい順に野菜を炒める。
④ . ラムを戻して合わせダレとコショウで味付けして一炒め
⑤ . 盛り付ける、お好みでパクチーもドッサリ添えて。
Point ナンプラーの入れ過ぎ注意!
■Beer Bar うしとら
昨年からブルワリーも稼働しクラフトビールファンの間で知らぬ人は居らぬであろう名店。丑・寅オーナーの元、ビールは勿論、フードや日替わりで提供される裏メニューも監督し壱号店を任される部長・中野貴仁(未年)はクラフトビール業界の新世代ご意見番。ラム好きと未年に因果関係は無い。
東京都世田谷区北沢2-9-3 三久ビル2F
TEL:03-3485-9090
営業:17:00 〜02:00(年中無休)
うしとら・中野貴仁 × 酒坊主・前田朋
「 ビールとフード 」
【中野】 俺は料理ありきで作っちゃう。うちは38タップあるから一通りビアスタイルも揃ってるんで合わせるならこのビールって感覚。
【前田】うちは日本酒の銘柄がほぼ固定というのもあって、ビールは毎回入れ替だけど本当に合わないものさえ削ればドンピシャじゃなくても概ね楽しめるのがビールの良さかなと思ってますね。理論派じゃないから記憶の中に残ってる食材だったり料理の味とか過去に合わせた経験が混ざって、食べたり飲んだりした瞬間のニュアンスでお互いを合わせたいイメージが出てくる。嗜好品だし好みも大きいと思うから押し付けるよりは聞かれた時にしっかり組み合わせを提案できるようにはしてるかな。
【中野】お店として美味しいビールと美味しいフードをそろえるのは勿論だけど、ビールでもマリアージュ
なんて言葉が出てきた以上は二つを結びつけることをしっかり考えていかないとなと思ってる。
【前田】そうですよね、うちはクラフトビールと日本酒で色んなアプローチが出来るけど全てに対応できる訳じゃない。食事をコースにして当てはめちゃえばいいかもしれないけどマリアージュをバチバチに当てはめようとすると自由度がなくなる気がして、食事もお酒もリズムがあっていいかなと、お客さんには自由に選んで楽しんで欲しいです。
【中野】うしとらは割と早い段階から「アメリカンベルジャンスタイル」に目をつけていたけど、その過程で、発酵食品との相性の良さに気づき、あれこれと使うようになりました。朋さんもよく使ってる腐乳とか。
【前田】(笑)僕はサワービールとか好きなんですけどやっぱり個性が強いじゃないですか? バーボン樽熟成みたいなモノとかもまだ食事との合わせ方が見えづらくて。他のビールも優しい出汁とは厳しいかなって思ってるんですが、ビールで絶対合わないものあります? 個人的には生魚とビールを合わせてみたいってのがあるんですが。
【中野】生魚は確かに難しい、青魚とかは特に。牛や豚の内臓も部分によっては難しいけど、個人的にクラフトビールとの組み合わせにはかなり興味がある。味を強く入れたらその味で合わせられるけどもう少し素材寄りで。みんなアメリカビール大好きだけど味が強いから食事も味が強いモノじゃないと対抗し辛かったりするから考えますね。超すっぱ辛いバッファローウイングはやっぱりIPAを飲むとバッチリ合う。でも、せっかくなので日本人としてのアプローチを考えていきたい。
【前田】強いモノ同士の組み合わせもいいけど、その前後で箸休め的な優しさがほしかったりしますよね。全部気合が入ってると疲れちゃうしバッチリ合わせるだけが全てじゃない。
【中野】そういう感じだとベタだけどIPAとピクルスかな。酸味と甘みがホップの柑橘感と苦味を引き立てる。うしとらはぬか漬けだけど(笑)
【前田】日本酒だと同じ銘柄でも温度帯や熟成感を変える事でまとまる事もあるけどビールだと大変ですよね。
【中野】熟成モノやホットビールとかも面白いかもしれないけど映える銘柄も限定されますしね。そもそもとして、形的には良い組み合わせでも、ビールに雑味が多いと、フードの味を全てかき消してしまう。でも、最近は全体の流れとして雑味の排除に向かっているし、今後もビールの進化と共に、マリアージュを更に考えられる余地が広がっていくんじゃないかな。やりがいがありますね。
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