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AMERICAN BEER COLUMN #17

TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.24(2019)

2022年 11月 14日 10時 03分 投稿 337 Views
私が子供の頃は暑くても扇風機があればなんとかなっていた夏も、今や「命の危険」とまでニュース速報が入るほどの酷暑になりましたね。そんな今年の暑さがおさまってきたかと思いきや、今度は世界のラガーマンたちの激闘で熱くなりそうですね!ということで、今回はガチガチのビールネタ、というよりはちょっとした業界のヒトと最新流行のモノを・・・。

ラガーマンたちの熱闘! ラグビーW 杯にはビールはマスト!

ラグビーはイギリス紳士のスポーツ。発祥の地イギリスでは、スタ ジアムだけでなくその周辺のパブで多くのファンが試合前からのビー ル片手にテンションは最高潮になるのが本場流楽しみ方。そんな根っ からのラグビーファンはもちろん、今回のW 杯がきっかけの「にわ かファン」にもオススメしたいのが、Firestone Walker から正統派 イングランドを感じる「ユニオンジャックIPA」。イギリス人の共同 創業者David Walker(デイビッド)の実弟でFirestone Walker 輸 出責任者のAdrian Walker(エイドリアン)はイギリス人でしかも根っ からのラガーマン。そんな彼が今回の日本開催のW 杯の波に乗って、 9 月中旬来日決定!ラグビーファンもにわかファンもエイドリアンと ラグビー談義をぜひ。ちなみに創業者兄デイビッドは細身で長身なの に対し、ラガーマンのエイドリアンは日本滞在中もジム(フィットネ スではなく!)でのウェイトトレーニングを 欠かさない、完全なるムキムキ系(笑)なので、 筋肉談義もきっと喜びます。ちなみにブリュ ワリーのロゴ「ライオンとクマ」のマークは 「ライオン」がデイビッドの出身地イギリスの 象徴、「クマ」はもう一人の創業者アダムの 出身地でもありブュワリーのあるカリフォルニアの象徴です。

筋肉は1 日にしてならず。自然も1 日ではできず。

筋肉自慢はハワイのMaui Brewing からGarrett Marrelo(ギャ レット)も負けていません!全米のブリュワリーを統括する醸造社協 会「Brewers Association(BA)」の理事を務めるギャレットはBA 本部のあるコロラド州デンバーはもちろん全米各地に理事として出向 くなど超多忙な日々を送る一方、ハワイ最大のクラフトブリュワリー としてのMaui Brewing を築き上げ、ハワイローカルを大事にするハ ワイアン航空はもちろん、ハワイ各地で愛されているブランドに成長 させた張本人。そんなギャレットはハワイの大自然が本当に大好きで 自然環境、環境保護にも大きく関心を持ち、今は主流の缶商品ですが、 まだボトルが主流だった時代に採算度外視でいち早く缶を導入した 先駆者でもありま す。自然を大事に 思い、自然に大き な敬意を抱くギャ レットの最近の趣 味は小型飛行機の 操縦。ちなみにドローンの操縦も上手です。

今アメリカで大流行の炭酸飲料 「クラフトセルツァー」は大注目!

自然は海だけでなく山も忘れて はいけませんね。偉大なロッキー 山脈に抱かれるコロラド州の玄関口 デンバーは、BA の本部があり、全 米最大のビールのイベント「Great American Beer Festival」が開催さ れる、ビールの聖地。そこから程近 いところにあるのがDenver Beer。生まれも育ちも地元デンバーの 二人が遠いNY 州北部にある大学に進学。卒業後、デンバーに戻っ てきた二人が将来について話をしていたところ、偶然、通りを歩いて いた女性が着ていたT シャツの文字に釘付けに。そのT シャツに描 かれていたのは、デンバーで見かけることの少ない彼らが卒業した 大学のロゴ!嬉しくなった彼らが声をかけたその女性、というのが私 (笑)というのがオチ。彼らはその後、デンバービールを立ち上げる と、権威ある賞を次々に獲得して成長しているブランドです。彼らは、 発想が柔軟。面白いことが大好き。そんなデンバービールが新発売し たのが、全米で大流行中の「Craft Seltzer( クラフトセルツァー)」 O&A(オーアンドエー)シリーズ。クラフトセルツァーは、今やア メリカで見かけない日はないくらい急成長しているRTD ドリンク(開 封してそのまま飲める飲料)。アルコール入りとノンアルコールがあ り、アルコール入りは日本での缶チューハイのような位置付け。スー パーでもコンビニでも、そのフレーバーも種類も実に豊富でシェルフ も広がる一方。同じコロラド州から今年正式輸入が始まったばかりの Upslope Brewing(アップスロープ)からは、ロッキー山脈の雪解け 水を使用したセルツァー「Spiked Snow Melt(スパイクトスノーメ ルト )」シリーズが発売され、様々な媒体でも注目されるほどアメリ カでは話題です!(日本でも販売中!)。また、8 月下旬の最新ニュー スとしてMaui Brewing からも「セルツァー」の発売がプレス向けに 発表されたばかり。これから他のブリュワリーも続きそうです。低ア ルコール、低カロリー、グルテンフリーなのも嬉しいですね!

昆布茶?

大流行中のセルツァーをはじめとしたRTD ドリンクは他にも。日 本でも少しずつファンが増えているKombucha(コンブチャ)!間 違っても梅昆布茶とは違います(笑)美肌効果、ダイエット、エイジ ングケアの効果に期待できる健康飲料として、海外セレブや健康志向 の人々から支持されている植物性発酵ドリンクです。ブラジル出身の 二人がサンディエゴに移住して始めたEasy Nova Kombucha(イー ジーノヴァ・コンブチャ)はマンゴーやアサイーなどを使った様々な フレーバーとその種類の広がりに加えて、個性的でビビッドなデザイ ンの相乗効果もあって大人気。Whole Foods やTrader Joe’s など ではコンブチャコーナーとは別にEasy Nova Kombucha 専用の冷蔵庫が置かれている店舗 も。ちなみに日本でもアメリカで醸造を学ん だ大泉工場さんのブランドKombucha Ship (コンブチャシップ)も新鮮さと斬新なアイ ディアでとても美味しいですのでぜひチェッ クしてみてください! 全米最大のビールイベントGreat American Beer Festival でも、今 年はハードセルッツァーやコンブチャのブースができるとのこと。 色々と選択肢が広がるのは楽しいですが、くれぐれも飲み過ぎにはご 注意を!

 

大平 朱美
akemi ohira
( 株) ナガノトレーディング 代表取締役
アメリカンクラフトビール冷蔵管 理のパイオニア。アメリカ食文化 発信基地Antenna America(品 川・横浜・関内)を展開。夫は 創業者 Andrew Balmuth。
     

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