SUB CULTURE 思い立ったら旅にでよう -From issue 15-
出会い、新たなる発見を求めて ふらっとどこかに出かけてみたい。 勿論ビールなしの旅など考えられない! TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.15(2017)
ザルツブルクで地元に根付くローカルなビールの文化を感じたい
一人当たりのビール消費量は20年以上もチェコが1 位を守り続けているが、2010-12 年はドイツを上回り2 位となったのがオーストリアだ(現在は4 位)。そんなビールを愛するオーストリアの中でもザルツブルグは、その周辺も含めると10ものビール醸造所が軒を連ね、500年もの古く長い醸造の歴史を持つ街だ。ピルスナーを専門に提供するピルゼンアレイを開業する直前に敢行したラガーの旅でどうしても訪れたかった。映画「サウンドオブミュージック」の舞台にもなったこの街は、丘の上に佇むホーエンザルツブルク城と旧市街の街並みが美しく、非常にコンパクト。ぷらぷらと歩いて名所を周り、喉が乾けばうまいビールをたらふく飲める。お気に入りはザルツ近郊のトゥルマーピルス。7 代続く家族経営でありながら、革新的な製造法やグラスの研究などにより新たなトレンドを作り出してきた醸造所である。ピルゼンアレイで提供している細長いシュタンゲ(ドイツ語で“棒”)グラスは実はここにインスパイアされた。一方で伝統的な修道院の醸造所やビアホール、ビアガーデンなど、長く愛され続けているローカルなビール文化をたっぷりと味わって帰ってきた。
佐藤 裕介
(Yusuke Sato)
新橋と銀座にビールをメインにした飲食店を展開するビアブルヴァード株式会社・代表取締役
[Brasserie Beer Blvd. – ブラッセリー ビアブルヴァード]
[PILSEN ALLEY – ピルゼンアレイ]
http://www.beerboulevard.com
「孤独のグルメ 下町イーストエンドでエスニック編」
BBNo. やThe Kernel にBeaver town…、ロンドンのビアシーンは熱い。同時にピザが売りのブルワ リーCRATE や日本でもお馴染み Birrificio del Ducateが運営する英国初のイタリアンクラフトビア パブThe Italian Job 等、ここ数年で本格的な料理とクラフトビールを提供するスポットが増えてきた。が、物価の高いこの地での食事はやはりベトナミーズやターキッシュに限る。この手の店は酒類提供免許を持ってない所が多い為お酒の持ち込みがOKなうえ料理はかなりハイレベル。近所のスーパーでCarling(英国ではかなりメジャーなラガー)を買い込んでリーズナブルに満腹になろう。Tay do Cafe やMangul 1 が 特にオススメ!
『Tay do Cafe』
65 Kingsland Rd, Bethnal Green, London E2 8AG
『Mangul 1』
10 Arcola Street, off Stoke Newington Road London E8 2DJ
田 代 真樹
(Masaki Tashiro)
福岡のビール酒場 BEER PADDY FUKUOKA 代表
https://beerpaddyfukuoka.therestaurant.jp
ミ ッ ケ ラ ー だ け じ ゃ な い !? 美食とクラフトビールの都コペンハーゲンの魅力
デンマークのクラフトビールといえばミッケラー、日本をはじめ世界中で販売されていますしスカンジナビア航空の機内にも搭載されておりヨーロッパのクラフトビールで最も成功した会社ではないでしょうか。ついでに言うとコペンハーゲンはカールスバーグの本拠地でもあり昔からビールの都として知られていますし最近は新北欧料理(ニュー・ノルディック・キュイジーヌ)の発信地としてメディアに取り上げられることが多いですね。そして世界で1、2を争う美食の街と言っても過言ではないと思います。そんなコペンハーゲンのビールと美食の2 つの要素が同時に楽しめる場所が『Torvehallerne KBH』という市場。市場といっても築地のような業者向けの市場ではなく日本のデパ地下のようでガラス張りの開放的な建物に肉屋、魚屋、パン屋、オリーブオイル、はたまたスパイスなどの専門店が所狭しと並んでいます。市場中にはクラフトビールのボトルショップもありデンマークのブルワリー中心の品揃えが多くお土産ビールなどは是非ともここで買いたいところです。地元の食材を使った料理をつまみに昼間からクラフトビールを流し込む、なんて言う事も可能なイートインが最大の魅力。最後にデンマークのクラフトビールをもっと掘り下げたい人は、市内のビアパブTAPHOUSE(61TAPあります)で2 次会というコースがお勧めです。
『TorvehallerneKBH』
Frederiksborggade 21 Copenhagen, Denmark 1360
https://torvehallernekbh.dk/
『Taphouse』
Lavendelstræde 15 Copenhagen, Denmark 1462
http://taphouse.dk/
山田 司朗
(Shiro Yamada)
KAGUA とFar Yeastという2つのビールを 世界に発信するFar Yeast Brewing 代表取締役
http://faryeast.com/
イタリアに行く際には是非行ってもらいたい街とビアバー
私の家族や友達がいる国、イタリア。毎年何回も訪れているこの地に行くのはローマでもミラノでもなくて、エミリア・ロマーニャの州都、ボローニャにある『Il Punto』というビアバー。お洒落なレストランなど集る地域にあり、ボローニャ独特の「無秩序から生まれるいいもの」な雰囲気が満載!『お酒』が好きな私としてはイタリアビールはもちろん、世界から集めた美味しいビールも沢山あってアマーロやグラッパ、ローカルのワインまで沢山の飲み物があってそれだけで満足なのにそれと合わせてボローニャ近郊でよく食べられるテジェッレという平たい円形のパンに、プロシュートやプルド・ポークをはさんだものを食べるのが私の定番。「美味しくて楽しければいいじゃない?」という自由度高めのボローニャ。懐の深い、いい街です。
『Il Punto』
via S.Rocco, 1 40122 Bologna
http://www.puntobologna.com/
杉山 弥保 (Miho Sugiyama)
ヨーロッパビールを中心に輸入する 株式会社The Counter CEO
www.thecounter.jp
San Diego はクラフトビール&オーシャンサイドを楽しめる最高の場所
San Diego から車でドライブ! ルート5を北上しLAへ向かう途中にある桟橋「Oceanside Pier (オーシャンサイドピア)」がオススメ。桟橋から見るロケーション は映画に出てくるような景色が一面に広がり、綺麗な海ではサーフィンをしたり砂浜ではビーチバレーを楽しんでいる人達を見ながらのんびりと散歩できます。そして近くにはブリューパブ『Bagby Beer Company』があり、僕の好きなJeff Bagby が手がけるビールは感動するくらいクリーンでいて綺麗な味わい!!それだけではなく料理も美味しく頂けます。行 くまではホッピーなビールばかり作ると思っていたSanDiegoのBrewery達、それだけではない魅力的なSanDiegoのビールに益々ハマりそうです( 笑)
『Baby Beer Company』
601 S Coast Hwy, Ocean side, CA 92054 アメリカ合衆国
http ://www.bagbybeer.com
open:11 時~ 22 時
畑 翔麻
(Shoma Hata)
食とビールとのペアリングを重視した ブリューパブを沼津で開業 リパブリュー合同会社 代表
http://repubrew.com/index.html
ボルテックスを吸収しにセドナへ
アメリカを旅行中、たまたま車で 迷い込んだ場所アリゾナ州の街セドナ。それから何年ものあいだ引きつけられるかのように(そんなことないか笑)通っていた。 昼からOAK CREEK BREWING でレモンが添えられたHEFE WEIZEN を片手にフリーで食べら れるピーナッツをほうばりリラックス。気持ちよく酔いがまわって きたらスーパーで沢山のビールを買い込み、テイクアウトしてきたメキシカンフードでPARTYするのがお決まりコース。常宿として利用している『SKY RANCH LODGE』は、山の頂上に位置す るとあって景色もサイコーだし陽 が落ちていく夕焼けとレッドロッ クを見ながら飲むビールはまた格別!ビールばかりでなく、ハイキング、川で遊んだりと自然の力を 感じ、予定の無い1日をだらだら過ごす事でこの街の持つあらゆる場所から湧いて出るパワー (VORTEX というらしい)を吸収したい。
『SKY RANCH LODGE』
1105 Airport Rd, Sedona, AZ 86336 USA
http://skyranchlodge.com/
『OAK CREEK BREWING』
https://oakcreekbrew.com/
田嶋 伸浩
(Nobuhiro Tajima)
TRANSPORTER 発行人兼中間管理職
http://craftbeertransporter.com
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