SUB CULTURE 思い立ったら旅に出よう(海外編) -From issue 20-
出会い、新たなる発見を求めてふらっとどこかに出かけてみたい。勿論ビールなしの旅など考えられない!TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.20(2018)
ベトナム・ハノイへ。世界遺産もいいけど、ビールもね。
1 年半ほど前にはシンガポール&マレーシアへ、今年の春はベトナムへ行き、現地住みの友人の力も借りて現地ならではのクラフトビールを探してみました。やはり日本よりは暑いので、おいしいビールを体が求めます。看板など現地語だとさっぱり読めませんが、ビールなお店だけは英語表記なので分かり易くていいですね。ヨーロッパ方面から醸造経験がある人たちが参画してレベルが急激に上がっているようで、現地在住の欧米系の方のたまり場になっています。【FURBREW】ベトナムの気候にあわせて軽くスッキリ飲めるエール「Beach Beer」や桑の実シロップを使用したIPA「Pink Cloud」など、ハノイらしさを打ち出しながら洗練されていてとても気に入りました!また訪れたいです。【Pasteur Street Brewing Co.】とにかくお店が(周囲から浮いてるくらい)おしゃれ!(笑)パッションフルーツウィートエールやジャスミンIPA など、いろいろ楽しめました。ちなみにベトナムは複雑な歴史の影響で、南の経済都市ホーチミンはフランス文化の影響が、北の政治都市ハノイは中国文化の影響が色濃い不思議な国で、是非南のホーチミンの様子も観に行きたいです。あ、世界遺産のハロン湾の絶景を見ながらの333も最高ですよ!
森下 茂雄
(Shigeo Morishita)
JBPA 公認ベルギービールプロフェッショナル 東京ビアウィーク実行委員 妻はワインエキスパート&フードコーディネーター。
アントワープへ行ってみよう
ベルギーのアントワープ。ベルギーで2番目に大きな都市で歴史も古く数多くのレストランやカフェがある。そのカフェの中で最も古いのがQuinten Matsijs(クイントン・マセイス)だ。アントワープの象徴的な大聖堂のすぐ近くにある。Quinten Matsijs では古くからあるカフェということで多くのお年寄りの方が集まる。お年寄り夫婦がいつものようにカフェに来て何も約束はしていないけれど友達が続々とカフェに集まり夕方までビールを楽しみながら世間話に花を咲かせる。そんな中みんなが飲んでいるビールはアントワープの地ビールDe Koninck(デ・コーニンク)。たくさんの種類があるベルギーだがみんなお気に入りの一杯がある、このQuinten Matsijs ではDe Koninck がみんなの一杯になっている。アルコールが5%のアンバーエールを昼から夕方までお話をしながらゆっくりとずっと飲み続ける、それがこのカフェの日常の風景だ。
西中 明日翔
(Aska Nishinaka)
ベルギーで醸造を学び掛川でビールを醸造している。 Kakegawa Farm Brewing 醸造長 https://www.facebook.com/KakegawaBeer/
San Diego New England Style
私たちが訪れたサンディエゴでも、Hazy IPA というスタイルが現在多くのブルワリーで造られています。しかし、一口にHazy といってもその特徴はブルワリーごとに千差万別。ネクターのようなテイストで苦味が少なく、見た目もガッツリ濁ったいわゆるNew England Style もいくつかありましたが、それよりも見た目はクリアか薄濁り程度で苦味もしっかりと感じられるタイプの物の方がサンディエゴでは多く見られました。気候的に年中温暖なサンディエゴでは、甘いネクターのようなものよりもドライでキレのある方がやはり好まれるようで、某ブルワリーのヘッドブルワーはこのようなスタイルを”San Diego New England Style” と言っていました。こういったスタイルのビールは、ジャンキーな肉料理やメキシカンと相性バツグン!現地で食べたもので特に印象的だったのは、Poutine という大量のポテトフライの上に濃い味で調理された牛のブリスケットとグレイビーソース、チーズがどっさりかかった料理。聞いただけでお腹いっぱいになりそうなハイパー高カロリーなジャンクフードですが、これがサンディエゴのビールと本当によく合います。サンディエゴに足を運んだ際はぜひお試しあれ!
田村 潤
(Jun Tamura)
クラフトビアマーケット虎ノ門店の店長を経て、現在は 9 月にオープンした『立飲みビールボーイ』中目黒店 店長 http://www.craftbeermarket.jp
jun.tamura.cbm@gmail.com
辛ウマな火鍋でビールを流し込む
上海に来たら是非行ってみてほしいのが『GOOSE ISLAND BREWHOUSE』 。2F 建ての広々としたブルワリー併設の店内には、ズラーっとタップが並び、タンクから直接タップに繋がっているので、超フレッシュなビールが味わえる。ちなみに日本で飲まれてるGOOSE のビールはシカゴで造られたもの。さらにパイロットシステム&バレルルームもあり、この時繋がってた『MEIYUJI( プラムサワー)』がすごく美味しくて、みんなでお代わりしたのが印象的。ここでしか飲めないシーズナルもあるので季節によって楽しんでみては?そして、老舗ジャズバーからパブ、レストランなど、いろいろなお店が建ち並ぶグルメ& バーモール『FOUND 158』。地下街なのに屋外で開放感があり、いろんな店を周ると楽しい。せっかくなので、本場の上海料理も是非。この時行ったのは、静安区にある小三寶。3 種の火鍋(白湯、激辛、トマト)の激辛はめちゃくちゃ辛いけど美味い!!みんなでヒーヒー言いながら食べ、ライトなピルスナーが進む進む。お土産ビールを買うにもってこいなのが『BEER LADY』。店内には壁一面にショーケースがあり、中国のビールはもちろん世界各国のビールを取り扱っている。歴史的建造物と超高層ビルが入り交ざった街並みをゆっくりと散歩してみては。
平岡 順一
(Junichi Hiraoka)
クラフトビールを31TAP 常設のクラフトマン、ビストロ系の Hemel、大衆業態などを幅広く手がける㈱プロダクトオブタ イムの「Bourgondische HEMEL」所属。ビアマネージャー。 休日はビアバー、フェスなどを# じゅん散歩。
世界で最も住みやすい都市、メルボルン!
メルボルンは2018 年まで7 年連続で世界で最も住みやすい都市に選ばれ続けている。私は毎年5月にこのメルボルンにAustlarian International Beer Award の審査員として一週間ほど滞在する。メルボルンの人々はコーヒーと同じくらいビールが大好きで、町中におしゃれなカフェとビアバーが点在している。当然、私も審査の合間の時間はビアバーかブルワリー巡りになる。そして、ビールにつかれたらカフェで休憩をする。今年訪れた中ではSTOMPING GROUND のブルワリー&ビアホールが印象的だった。個性的な24 種類のクラフトビールが味わえるそのビアホールは、大きな倉庫を改装したもので、天窓からの明かりが心地よく居心地の良いものだった。クラフトビールファンの皆さんには是非一度メルボルンを訪れることをお勧めする。
鈴木 成宗
(Narihiro Suzuki)
有限会社二軒茶屋餅角屋本店 代表取締役社長 博士(学術) 醗酵コンサルタント
https://www.biyagura.jp/ec/
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