SUB CULTURE 思い立ったら旅に出よう -From issue 18-
出会い、新たなる発見を求めてふらっとどこかに出かけてみたい。勿論ビールなしの旅など考えられない!TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.18(2018)
テキサスの田舎で味わう極上のサワーエール
テキサス州オースティンはSXSW などのイベントで有名だが、近年 日本でも人気の出つつあるBBQ 料理(当店でも食べられます) の名店も数多い。そんなバドワイ ザーのよく似合う「ザ・アメリカ」な街(誤解なきように言うとテキサスには美味しいブリュワリーがたくさんあります) から車で1時間ほどの山奥の牧場地帯にJester King Brewery がある。 アメリカ有数のサワー/ワイルドエールを作っているブリュワリーとして有名だがそのロケーションも最高。天気のいい日にTap Roomでオーダーしたビールを中 庭に持ち出し、隣にあるStanley’s Farmhouse Pizza のピザと一緒に飲むのは至福のひととき
『Jester King Brewery』
13005 Fitzhugh Rd., Bldg. B Austin, TX 78736
http://jesterkingbrewery.com
平野 啓介
(Keisuke Hirano)
浜松でブリューパブを立ち上げた 下戸の不動産屋です Octagon Brewing 代表
http://octagonbrewing.com/
オーロラ観光と北極圏のビアホール
日本では馴染みがないかもしれ ないですが、ノルウェーのトロム ソ(Tromsø) はオーロラ観光でヨーロッパでは有名な都市になります。トロムソは北緯69º、北極圏の内側に位置していて、こ の地につい最近まで世界最北端のブルワリーだった、MACKS ØLBRYGGERI AS( マックス オル ブリッゲリ/Mack ビール)とい うビール会社があります。ここが 運営しているØlhallen( オルハー レン)というビアホールがあって、もちろんMack ビールのピル スナーも飲めるのですが、50Tap ほどあるのでLervig( ラーヴィ グ)、7Fjell( シューフィエル) や Nøgne( ヌグネ)などノルウェーのクラフトビールも楽しむことができます。冬の北極圏は1日中暗くて寒いですが、このお店は暖かいし広々としているのでオーロラ観光の合間のビールも楽しいですよ。
Ølhallen( オルハーレン)
Storgata 4, 9008 Tromsø
http://www.mack.no/olhallen
坂本 貴弘
(Takahiro Sakamoto)
ノルウェー︵Lervig,7Fjell︶ とスペイン︵Naparbier,Edge︶ を輸入する、レディバード・トレーディング株式会社 代表取締役
https://www.facebook.com/LadybirdsTradingCompany/
サンフランシスコで比べる3つのブルワリー
西海岸でクラフトが熱いのはポー トランド、でもサンフランシスコも まだまだ負けないですよ。お薦め は、クラフトビールの老舗アンカー スチーム。え、当たり前すぎるとがっ かりしないで。アメリカのクラフトを 見るなら歴史と共に見るべきです。 170 年前から続けているアンカース チームの工場見学ツアーはぜひお すすめ。解放タンクの発酵槽はな かなか日本では見られません。醸 造士の話を聞きながらティスティングをする至高の喜び。アメリカの歴史を感じられます。そして第三世 代のブルワリーとして知られている、 サンフランシスコにここ数年で誕生 したBarebottle。ガレージに醸造所 とタップルームを造り、いかにもア メリカの今のブルワリー。ラインナッ プもニューイングランドIPA やコー ヒースタウトなど流行のスタイルが多く、対比するにはとても楽しい。 近くにクラフトSAKE 工場もありま す。もう一つ日本が誇るクラフト ビール常陸野ネストビールの直営店 「BEER & WAGYU HITACHINO」。 日本のクラフトビールが海外での成功の秘訣がわかるかも。料理とビールの品質の良さを実感できるお店 です。老舗、新規参入、日本のク ラフトと3 つを比べながらの旅はサ ンフランシスコでしかできないかも。
『AnchorBrewing』
1705 Mariposa Street, San Francisco, California, USA
https://www.anchorbrewing.com/
『Barebottle』
1 5 2 5 C o r t l a n d Av e , S a n Francisco, CA 94110
http://www.barebottle.com/
『BEER & WAGYU HITACHINO』 639 Post St Lower Nob Hill San Francisco
http://hitachino.cc/hitachino-sf/
佐藤 航
(Wataru Sato)
岩手県の小さなクラフトビールメーカー いわて蔵ビール 代表
http://www.sekinoichi.co.jp
バンクーバーとアメリカ西海岸を旅して
昨年10 月バンクーバーとアメリ カ西海岸を旅したなかで、印象的 だった2つのブリューパブがある。 まずはバンクーバー。何年も前に 短期間滞在したことのあるその町 は、変わらないアットホームな馴 染みの良さと、新たに拡がりつつ あるクラフトビールのカルチャー を体感することができた。そのな かでも「33 Acres」の居心地の良 さは抜群だった。路面の壁は一面 ガラス貼りで、カフェのように明る い店内はカップル、親子、友達グ ループで昼夜問わずいつも賑わっ ていた。そして、サンフランシスコ の「Cellermaker」は衝撃的だった。 店内には大音量でロックが流れ、 タップからビールを注ぐスタッフも ノリノリで踊っていて楽しそう。ラ イブハウスのようなひしめき感の 中、やっと手にしたビールの味は 「美味しい!」の一言。ビールの味 と同じくらいバーの雰囲気がいか に大切かを気づかせてくれた、2 つのブリューパブだった。
『33 ACRES BREWING CO.』
15 W 8TH AVE, VANCOUVER, CANADA
(604) 620-4589
http://33acresbrewing.com
『CELLARMAKER BREWING CO.』
1150 Howard Street, SF, CA
(415) 863-3940
https://www.cellarmakerbrewing.com
野間 琴美
(Kotomi Noma)
Tokyo Beer Boyz が手作りした タイニーハウス式ビアバー「BEER BRAIN」に勤務。 現在、表参道すぐの「COMMUNE 2nd」内にて営業中。
http://www.tbb.works
隠し事をしないベルギービールのプライド
フランスで自転車の世界選手権に出場したあとベルギーへ。数日パブ巡りした後は、以前から興味のあったグラーゼン・トーレン醸造所の見学に。ここは2004 年にスタートしたばかりの比較的新しい醸造所、セゾンが人気です。なぜ興味があったかと言えば、金曜14 時~ 17 時、土曜8 時半~ 17 時半しか開いていないから!レア感あるじゃないですか。だいたいそんなのばかりだけど笑。EU の本部があるブリュッセル中央駅から鈍行列車で30 分、エーデ駅から30分歩いて到着したのですが、郊外の住宅街にある小さな醸造所は、どこが入口かも分からない建物。のぞき込んでいたら入れてもらえました。「隠し事はしない」ポリシーだそうで、彼らのビール造りの哲学から、細かい温度設定など、色々なことを教えてもらえます。看板ビールとも言える、セゾン デルポメールの二次発酵前と完成品を比べてテイスティング。二次発酵前でも十分飲めます!もう、それでいいから日本にも出荷して~
福田 昌弘
(Masahiro Fukuda)
全日本チャンピオンも指導する自転車コー チだが、実体はビール大好きなエンジニア。 ブリュワリーの立ち上げにも協力している。
hamsterspin.com
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