「そうだ!ウエストコーストに行こう!」-From issue 27-
TRANSPORTER BEER MAGAZINE No.27(2020)
皆さんもご存じの方は多いのではないかと思いますが、アメリカのクラフトビールの聖地と言えば1 年中常夏のイメージを持つ西海岸。その中でもロサンゼルス、サンディエゴの地域ではたくさんのブルワリーがひしめき合い、切磋琢磨している職人達とクラフトビールファン達により盛り上がりが凄いのなんの。その中から私が訪れた一押しのブルワリーをいくつかご紹介します!
福田 洋輔/ Yosuke Fukuda
株式会社ウィスク・イー Whisk-e Limited.
Sales Development Manager
まず訪れたのはロサンゼルス・イングルウッドにある「Three Weavers Brewing」(写真❶❷)。こちらは2013 年設立し瞬く 間にビールファンを虜にしたブルワリー。ロサンゼルス国際空港 から車で10 分程度とアクセスも良く、タップルームオープンと 同時に多くのローカルが押し寄せる人気スポットまでに成長。まずはフラッグシップの「エクスパトリエイトIPA」をオーダー、 シトラスやトロピカルフルーツのフレーバーがLA の気候にピッ タリですねー!
お次はThree Weavers から車で数分、到着したのは「HopSaint Brewing」(写真❸❹)。南部料理とのペアリングは最高!ガツン と系のTHAT 90’S IPA とガンボのペアリングがたまらなく、ガ ツガツ飲み食い出来るレストラン!
どんどん行きます。続いて訪れたのは日本人が多く住むエリ アとしても有名なサウスベイのトーランスにある「Smog City Brewing」(写真❺❻)。ラガーからカスクエイジまで幅広いスタイルのビールを造っているんですがここでは「ラガーリアル」を チョイス。ウイーンラガーをグビグビなんてもう最高です。リッ チなモルト感が満載でしたね。
Smog City Brewing から徒歩5 分。熱烈なファンを数多く有 する「Monkish Brewing」(写真❼❽)に到着。ラインナップは IPA・ダブルIPA・ベルジャン系が多く、どちらもいわゆるhazy「濁り系」!凄まじい程の濁り。どのビールを見ても濁り濁り濁りの 濁り祭り!パイントグラスでガンガン飲み干していく、アメリカ ピーポーの姿を見て驚愕の唖然。ゴイスーでした。
こちら個人的にもデートにオススメの場所。太平洋に面した レドンドビーチに位置する「Naja’s Place」(写真❾➓)。なんと ここ! 88 タップもあり、店内に飾られたタップハンドルの数も 凄まじい!サンセットを見ながらムーディーに飲めるもの魅力的。
エリアをダウンタウン方面に移し、ドジャースタジアムのすぐ に近くにある「Highland Park Brewery」(写真⓫)。おしゃれ なヤングが集うこちらはいつも超満員!ヘイジー濁り系はもちろ んのこと、ナイトロスタウトが絶品!またアパレルなどが充実し ており、トータルでかなりイケてる世界感を創り出してます!
カエルのロゴが可愛らしい「FROGTOWN BREWERY」(写 真⓬)。Brewers Association によって、米国で最も急成長して いる50 の醸造所の1 つに選ばれた実力派の一つ。フラッグシップビールの一つでもあるブロンドエールの「Kinky」が抜群!飛 び抜けたバランス感が美味しかった!
そしてLA 最後に立ち寄ったのは「Eagle Rock Brewery」(写 真⓭⓮)。なんとこの日は11 周年のパーティーが開催されてお り、店内はどんちゃん騒ぎ。皆で肩組んで歌ったり、スタッフも お客さんも関係なくスピーチしたりと、日本のものとはまた違う 感じでアメリカンだなー、ゴイスー!と思わされるパーティーで した。
さて、サンディエゴに移動し最初に訪れたのは1996 年に リゾート地「コロナド島」で設立した「Coronado Brewing Company」(写真⓯⓰)。元プロサーファーでもあるオーナーの ライフスタイルが色濃く出ている。フラッグシップの「アイラン ダーIPA」を含めたビアフライトでオーダー。どちらもトロピカ ルフレーバーが特徴的!美味しかった!
飲み過ぎ食べすぎの為、少しだけビールを離れ、次にやって きたのはハードコンブチャのブルワリー「June Shine」(写真⓱)。 カリフォルニアではハードコンブチャはメジャーで、スーパーで も多く取り扱われています。June Shine では10 種類ものライ ンナップがあり、オープンと同時に満席になるほどヤングに大人 気。カラフルな見た目も楽しめるのも魅力的です。
次に到着したのはノースパークにある「Home Brewing Co」 (写真⓲)。名の通り、ホームブリューインググッズも取り扱って おり、また21 タップものビールが楽しめるユニークなお店。ホームブリュワーがビール片手に機材やホップを選んでる姿は日本で は見られないので、新鮮な光景でした。
最後に訪れたのは、数多くの賞を総なめにしビールファンを 虜にしてきたサンディエゴの代表格と言うかアメリカの代表格 の「Ballast Point」(写真⓳⓴)。
ブルワリーにはお洒落なレス トランが併設されており、そこで味わえるビールは50 種類以上 もありどれもあれも飲みたいのが心情ですが、フラッグシップの 「スカルピン IPA」をはじめに、欲張って数種類。アメリカンメ キシカンのフィージョン料理との相性は抜群でした! 西海岸カリフォルニアに改めて訪れると毎回トレンドが変わっ ており、まさにクラフトビールの発信地と実感。今回も何十杯も 飲みましたが、印象に残るものばかり!常夏な場所でアメリカン なウエストコーストの魅力を皆さんも体験してはいかが?
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